できれば早めに降ろしたい肩の荷
二十数年前に一度だけ取り扱ったことのある商品を、当時と同じお客様から再びご注文いただきました。
全く同じ商品は既に製造されていないため、カタログを取り寄せ、同等の製品を探す事になりました。
しかし、以前その製品を取り扱っていた業者は既に取り扱いを止めており、
その代りに新しい業者を紹介されました。
なにぶん専門分野から外れた商品であるため、お客様から質問されても答えることができません。
新規の取引業者からカタログを取り寄せ、お客様に郵送し、
お客様から質問を受けた内容をそのまま業者へ質問します。
相手もこちらが初めての取引ということがあり、お互いが疑心暗鬼に陥っています。
それにしてもこの業者、途中で切れてしまった電話を放置したり、
会話の中に「うん うん」という馴れ馴れしい言葉が入ったりするので、
こちらの疑問符がどんどん増えてゆきます。
それに加えて、受注した商品が品薄なため、納期が30日かかることも判明しました。
私の胃も痛くなるばかりです。
できることならなかったことにしたい取引ですが、乗りかかった船を途中で下りるわけにはいきません。
幸い、見積書と納期に納得していただけたので、本日発注しました。
えげつない話をしますと、仕入れた商品を横へ流すだけの商売なので
専門外の分野に苦労した割に儲けはありません。
あとは一月後の納品まで、「M属性バンザイ」などと自嘲しながら過ごします。
それにしても、二十年の間に二回しか販売しない商品を取り扱う店ってのは、どうなんでしょう。
そのお客様にとって他に扱っている店が見付からないのなら、たとえ儲けは少なくてもやり続けるべきでしょう。
次回も二十年後でしょうか。この店はそれまで残っているのでしょうか。
もし店が残っていたら、受けます。もちろん、扱う商品も残っていればの話ですが。
最近のコメント